こんにちは。
JPモルガンの独自ブロックチェーン「Juno」
久しぶりに、日経FinTechを読み返していたら、こんな記述にでくわしました。
米金融大手のJPモルガンは2016年3月、同プロジェクトに独自のブロックチェーン「Juno」を提案した。
この「Juno」についてより詳細な調査を行うことを試みたところ、
- 異なるネットワークパーティ間の迅速な送金を可能にするために設計された「分散型電子台帳」
- 2016/7月、Junoの開発者たちは独立し、Quartzというスタートアップを立ち上げ
ということが判明しました。
参考:JPMorgan (JPM) lost two leaders on its blockchain project — Quartz
その調査のプロセスの中で、「Juno」のみならず、「Quorum」という ブロックチェーンプラットフォームを構築していることを知りましたんで、今回はこの「Quorum」について調べてみます。
プラットフォーム「Quorum」とは
Quorumについて特徴的なポイントは、
- 社内用イーサリアム・ネットワーク
- ジュネーブで開催されたSibosのコンペティションでも実演
- EthLab(創業者:Jeff Wilcke)というイーサリアムスタートアップ企業と提携し開発
- プログラムリードは、JPモルガンのAmber Baldet氏
といった感じ。
EthLabの創業者「Jeff Wilcke」について
ここで登場したスタートアップ「EthLab」ですが、創業者のJeff Wilckeはイーサリアムの立ち上げにも関わっているそうな。重要な発言を下記に記載します。
JPMorganのチェーンは、プライベート処理とパブリック処理を分けて行えるようにする特別なルールを必要とする。パブリック処理は誰からも閲覧することができるものであり、一方、プライベート処理はアクセスキーを持った特定の人達にしか閲覧できないものとなる。この取り組みは、イーサリアムネットワークの未来に、パブリックチェーンとプライベートチェーンの共存といったような、何らかの大きな影響をもたらすかもしれない。
JPモルガンのAmber Baldet氏のコメント
JPモルガンのAmber Baldet氏のコメントを記載しておきます。
- JPMorganがもっとたくさんの開発者を巻き込むべくブロックチェーン技術のオープンソース化を見直している
- このプロジェクトを商品化する予定はない。しかし、当プロジェクトが車輪となって、オープンソースコミュニティーの開発者達との繋がりを強化していけたら良いと考えている
- JPMorganの既存のアプリケーションでQuorumを使用することでソフトウェアをリリースすることは、他の組織とのプロジェクトを始めるための重要な布石になるだろう。
- 我々がいくつかの重要な『企業レベル』でのプラットフォームの周囲への収束を予想している間、相互運用性(interoperability)は次のバズワードとなるだろう。