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ブロックチェーンに関する動向についての頭の整理

アクセンチュアがブロックチェーン企業「Digital Asset Holdings」と提携を行った理由

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こんにちは、勝木です。

 
 

だいぶ前のニュースで恐縮なのですが、今回は、アクセンチュアがDigital Asset Holdingsとの提携を行ったニュースを取り上げたいと思います。

アクセンチュアがDigital Asset Holdingsと提携(2016/2/17)

アクセンチュアのプレスリリースから引用させて頂きます。

アクセンチュア、金融機関向けのブロックチェーン専門チームを発足Digital Assetホールディング社との提携を発表|最新テクノロジーの活用により「2021年までに金融機関のコストベースを年間200億ドル超削減」を推進

アクセンチュア(NYSE: ACN)は、ブロックチェーン技術の導入支援に特化した専門チームを発足させ、金融機関向けに、同技術を活用した新たな収益機会の獲得、オペレーション効率、セキュリティ、顧客サービスの向上を支援します。同時にアクセンチュアは、金融機関によるブロックチェーン技術に関するソリューションの評価や導入をサポートするため、ブロックチェーン技術に関する研究開発を行うDigital Asset Holdings社(以下、Digital Asset)と提携しました。また、本提携を通じて、両社は銀行、証券会社、インフラサービス企業に向けの革新的なソリューションを共同で提供し、アクセンチュアは同ソリューションのシステム導入を担います。本提携に基づき、アクセンチュアはフィージビリティスタディ(事業化可能性調査)、ビジネスケース評価、オペレーティングモデル設計、およびシステムアーキテクチャ、サイバーセキュリティ対策、クラウド活用に関する助言や包括的なシステムインテグレーションといったコンサルティングサービスやテクノロジーサービスを提供します。Digital Assetの分散型台帳ソリューションは、ポスト・トレード業務の効率性向上やセキュリティの強化だけでなく、オペレーティングコストの削減、取引所要時間の短縮、エラーとリスクの低減、さらに資本要件の引き下げを可能にするソリューションです。アクセンチュアとの提携により、Digital Assetは、同社の事業領域および顧客との接点拡大が可能になります。両社が持つ技術的、人的資源や、業界に関する深い知見を組み合わせることで、全世界のお客さまに最高水準かつ安定した品質のソリューションを提供します。なお、Digital Assetは、投資ラウンドにより6,000万ドル超を資金調達しており、アクセンチュアもこれに参加しています。

 

 デジタル・アセット・ホールディングスとは

ここで、デジタルアセットホールディングスについて、簡単に説明をさせて頂きます。同社は、元JPモルガン幹部でCDSの生みの親のひとりとして知られるブライス・マスターズ氏が率いるブロックチェーン企業です。金融機関に対して、プライベートブロックチェーンに関するソリューションを提供しています。デジタル・アセット・ホールディングスを語る上で、もっとも特筆すべきことの一つは、同企業が数多くの伝統的な金融機関やコンサルティング・ファーム、システムベンダーからの出資を受けている企業であることでしょう。資金調達の例を時系列で記載させて頂きますと、

  • IBM:2016/2月
  • ゴールドマン・サックス:2016/2月
  • JPモルガン:2016/1月
  • ABNアムロ:2016/1月
  • アクセンチュア:2016/1月
  • オーストラリア証券取引所:2016/1月
  • BNPパリバ:2016/1月
  • ブロードリッジ:2016/1月
  • フィナンシャル・ソリューションズ、シティ:2016/1月
  • CMEベンチャーズ:2016/1月
  • ドイツ証券取引所:2016/1月
  • ICAP:2016/1月
  • JPモルガン:2016/1月
  • サンタンデールイノベンチャーズ:2016/1月
  • DTCC:2016/1月
  • PNCフィナンシャルサービス:2016/1月

といった感じです。デジタル・アセット・ホールディングズも加入しているハイパー・レッジャー・プロジェクトと同じような顔ぶれだなと感じます。

個人的な見解

アクセンチュアのシステム導入に関するソリューションは明らかに競争力があるので、双方にとって、本提携による相乗効果は十分にあると思われます。今後の個人的な注目ポイントとしては、アクセンチュア以外のコンサルティング・ファームやシステムベンダーの動きが挙げられます。また、関連するニュースがあり次第、情報を更新させて頂きます。

 

最後に

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